平尾誠二氏

神戸製鋼ラグビー部GM兼総監督
ISL主幹事



~U18世代の君たちへ~
僕は君たちが羨ましい。君たちに残された時間は、僕よりはるかに長いからだ。時間が残されているというのは、これから生きて行くなかで、自分をいかようにも変化させることができるということで、そこには無限の可能性がある。そこにある無現の可能性を退屈なものにするのか、有意義にするのかは、君たち次第だ。

僕は同時に、君たちに危うさを感じる。情報が溢れ、いとも簡単に入手できる便利な時代を生きるが故に、瞬時に情報が入手できるが故に、情報を自らの手で作りだしたり、情報を待つプロセスで、自分の感情の起伏を感じるという経験がなくなってしまっているからだ。例えば、携帯電話がなかった頃は、相手からの電話をひたすら待っていた。一見無駄な時間だけど、その間に、色々考えたり、想像したり、不安に陥ったり、イライラしたり、楽しみにしたりしたことが、自分を成長させ変化させてきた。情報の洪水から自分を解放して、情報の創り手にまわったり、自身の感情と向き合ってもらいたい。

このU18リーダーズ・キャンプでは、50数名の参加者が同じ釜の飯を食い、真正面から向き合って朝から晩まで過ごす。参加者には色々な個性があるから、自分の都合だけじゃいかない。相手にも都合があって、思い通りにいかないことも多いはず。そんな中で、いかに自分が存在しているのかを考え、相手の主張を受け止めながら、自分を主張する。この中から生まれる本当の意味での社会性を、僕は君たちに身につけてもらいたい。